第43期名人戦挑戦手合七番勝負-第五局は張栩挑戦者の9目半勝ち!

第43期名人戦挑戦手合七番勝負の第五局が10月15日から10月16日にかけて打たれました。
黒が井山名人、白が張栩挑戦者です。
名人からみてスコアが3-1で迎えた第五局、名人が勝ち防衛を決めたのか、
張栩挑戦者が2勝目を上げて粘るのか注目の一局でした。
一日目の最終手封じ手から2日目の部分の感想解説です。

対局棋譜動画

一日目最終手と封じ手


一日目までの譜と封じ手予想図です。
先に述べていますが、封じては積極策と言われた黒Dでした。

上辺の白の死活具合で、さらに難しい変化に持っていくかと思われましたが
白は冷静に受けて白△までで落ち着きました。
白はこれで打てると、よんでいます。

左辺の黒も気になりますが、
まずは下辺の黒模様のまとまり具合が勝負なところですね。

名人の妙手出る、黒がペースか?


黒が左下隅を封鎖して、白がAから模様を削減を行っている局面になりました。

このまま白ペースで進むと思われたところ、名人から妙手が出ました。

黒△がそれで、手前の黒Aと連携した手ですね。
これで白が形を崩されてしまうと、黒の調子が出てきます。


手順を尽くして黒A、白Bとなり、黒が△へ打った局面。
上下の白の大石2つを絡めて行こうとしています。

白盛り返す

白が上下の大石を睨まれて、苦しい様に見えたのが、
たった数手で盛り返してしまうというから本当に碁は難しいものですね。
前図、黒△と打ち白1のケイマに黒2と、
手厚く受けた手が緩手となったというのだから困りものです。

白3としっかり連絡したので白があっという間に形勢面白いになってしまいました。

本局ハイライト

白が面白い状態だからといって、簡単に諦める名人ではありませんね。
中央右側で発生したコウを左上隅を代償に勝ち、中央の白の薄みに狙いを定めていました。

中央を出切って、黒1から3が上方の一団への急所に。
白の大石が頓死するかと思いましたが、
そこから大石4つの死活が絡む乱戦になるという複雑極まる変化になります。

出来上がったコウの図がこちら。
死活が絡んでいるのは上辺の黒Aと白Bの2つの大石と下辺黒Cの大石。
そしてコウ材具合が絡んでアタリ担っている白Dからその右の右辺全部の白石です。

複雑すぎるので解説は投げまして、結果図を出します。

大乱戦の結末

数度のコウ争いを得て、白1黒2のコウ建てのあと白3とコウを取り、
黒4のコウ建てに付き合わず、白5と一旦コウを解消します。
黒が6と上辺にコウを移した形になります。

上辺の黒白双方の死活が絡んだ黒1の点のコウに焦点が移りました。
黒1のコウ取りに白2の放り込みが損コウながら受ければ1コウ増え、
上辺のコウも白の勝ちとなると思われましたが、
黒が受けずに黒3とツギ、白は白4と3子を打ち抜き、
最後に黒5と右辺一帯の白を殺して決着。

結果として上辺から右辺一帯の白が死に、
中央左から左下にかけての黒の大石が死ぬ大フリカワリとなりました。

同時にこのコウの決着により、白の勝ちが確定しました。
出入りの収支はわかりませんが、白のほうが得をしたということになるらしいです。

結果は作って白の張栩挑戦者の9目半の勝ちとなりました。

黒の変化図-これでヨセ勝負?

遡って黒は左辺のコウ建てを受けてこの石は受けて
上辺と右辺のフリカワリに持ち込みヨセ勝負に持っていくべきだったのでは?
ということが局後に語られていました。

次局の日程など

長くなりましたが、これで張栩挑戦者が2勝目を上げて
スコアが3-2と一歩より戻しました。

注目の第六局は一週間後の、
10月22日(月)から10月23日(火)にかけて行われます。

筆者のシリーズ予想は4-1で井山名人の防衛だったので外れたことになりますが、
ここまで来たら大六局を張栩挑戦者に取ってもらい3-3として
第七局までもつれ込んでほしいなと思います。

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