第43期棋聖戦挑戦手合-第七局の感想

井山棋聖の七連覇で幕を閉じた、
第43期棋聖戦挑戦手合の第七局の観戦感想です。

2日目の中盤でまさか右辺の大石が死ぬとは、思いませんでしたね。
この記事ではそのあたりと、
白が勝勢担ったかなと思ったあたりなどの感想を書いていきたいと思います。

対局棋譜動画

第七局の観戦感想

一日目の乱戦模様もすごかったですが、
二日目がさらに乱戦状態が拡大して
どうなるのか、はらはらしてみていました。

白の大石が死ぬ


一番の驚きがここでしたね。
手前で打たれていた黒Aとこの局面での黒△によって、
右辺の白の大石の死亡が確定しました。
確定で白石25個が飲み込まれ、黒地は80目以上にもなりそうです。
アマチュアの碁なら、ばっさり諦めて投了してもおかしくないですね。

実際は、この白が取られていても攻め取りに持っていき
中央の黒を傷つけながら、左辺をまとめあげればいい勝負らしいので
まだまだここからの碁だと思います。

黒の気合、右下隅が事件に


白Aのノビに手を抜いて、黒が△と中央を気合で頑張ったのが怖いところ。
黒が形勢を厳しいと判断しての頑張りですが、白がここから右下隅を突っついて、
優勢を確定させていきました。

右下隅、一手ヨセコウに


実戦白1から白13までで、一手ヨセコウの形になりました。
前の第六局でも一手ヨセコウが発生していましたね。

黒はこのコウは負けるわけには行かず、
ということは白はどこかを二手連打できるということになります。

右下が決着、白優勢に

少し進んで、右下のコウは、黒4まで。
コウを解消すること必要はなく、
黒2と右辺の白石の攻め合いを一手詰めての決着となりました。

中央で取られかけていた一部白が復活。
これにより中央の上下黒の大石が両方二眼を確保するのが厳しくなり、
右辺の白の大石を攻め取りが確定して、白がやや有利な状態でのヨセ勝負に進みました。

最終譜


最終譜がこの図になりました。
黒は白の大石を打ち上げて、右辺に大地ができましたが、
白も4箇所に地を持って治まり、作って盤面持碁。
よって白の6目半勝ちとなりました。

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