PANDA対局 白の二子局です。
相手の黒が固く打ってくるかんじで、
なかなか差を詰められませんでしたが、
中盤のコウから得をしてリードを保ったままゴールできるはずでした。
最後の最後で痛恨のミスをして半目負けとしてしまった一局です。
対局棋譜動画
対局の感想等
序盤の立ち上がり
序盤の立ち上がりは、互いに不満ない感じ。
選択があるとするなら、黒22に対して白23で、左上にかからずに
下辺(左下の星と黒20の間)に打ち込んで急戦を目指すくらいか。
実戦白27で黒16の石を少し腐らせているので不満なし。
白31では下辺に打ち込むのもあり。
最初の競り合い
黒32のコスミはまだ小さいので、白33から下辺模様の制限を開始。
ついで黒34のハイに白35はお付き合いか?
手抜きで下辺連打のほうが有力だった。
黒40も早い気がする。白45のスベリは受けてもらえず、黒46から中央を狙われる。
黒52とボウシされて、中央を御用と言ってきた感じ。
ボウシにどう受けるかで局面が変わりそう。
最初は中生きやボウシにツケていったりを考えたけど、
ボウシに寄り付くと右上の厚みが利いてくるし、
左辺の黒が薄いように見えるので白53と飛んで様子見。
黒54のカケだったので薄みを突きに白55から白57(図黒66)とデギリ。
黒58とノビたので白59から当てて絞りながら白67まで連絡。
連絡したけど、それほど損得ないと思う。戦果としてはいまいちかな?
黒石を絞って少し中央弱くできたぐらい。
形勢としては、置石1子分くらいは、詰めているけどまだ黒有利。
黒68の抱えとは硬い。白69と模様の接点を抑えて中盤戦へ。
中盤戦
白69から互いにじわじわと地を増やしている。
白75から少しずつ黒の形を崩していく。
白83ー白87までは方向違いかな。
中央黒をいじめる狙いはあるけど、まだちょっと話が遠い。
黒88が好点だった。白としては白83の前に黒88の横辺りにケイマしておいたほうが良かった。
そしてこの黒88で形が決まったのでここから大ヨセに入っていく。
大ヨセからコウまで
白1(実戦白89)から大ヨセ気味。
白7と黒8、見合いみたいなところ。
白7のほうが大きいと思うけど、白7で黒10に打って
上辺を渡るのも選びたかったところで、悩ましい。
黒12のハネに白13から、白15と1子を引き戻してから
白19から白23で中央と右上の黒の両方を狙っていく。
黒24で中央を受ければ、左辺から出てきて今度は左上と中央を寄り付く予定だった。
実戦すぐにはキらないで、じっくりヨセていく。
この時点で置石分は返してると思ってるけど、地で追いつききれてないと思う。
白1のキリからが楽しい時間。黒2は中央の方に危機意識を持っている守りの手。
白1のキリの前に中央も1つ切っておくのもよかったか?
白3のアテから黒12までごりごりいく。白13のキリにツグかなと思ったけど
黒14に弾かれたのでコウに。
コウに勝てなくても2手連打できればいいと思っている。
コウ解消から終局まで
白15のコウ取りに黒16のコウダテは受けるしかない。
次いでこちらの白19に手抜きで黒20の解消は少し意外だった。
白21から黒26まで下辺を突き抜いて大利。
完全に逆転したので、あとは手堅くヨセでいけばよい。
以下、長手順ではあるが黒102までで終局。
直前の白101が敗着。
黒から手はないと99%思っていたが、少しだけ不安が残っていたし、
2・3目は優勢だと思っていたので
要らない手入れをして、これが1目の損になり、ぴったり半目負け。
白101を打たなければ白の半目勝ち。
迷いによって最後の最後に勝ちを逃した痛恨の一局になりました。
コウ周りの検討
さて、実戦でのコウの辺りの検討を。
実戦では黒がハネたところを、もし黒2と打っていたら、どうなっていたかが上の図。
読み抜けがあるかもしれませんし、実戦この通りに打てた自信はないのですが、
どうやら黒死になる模様。
白は死ぬことはないと思っていたので、実戦のコウに弾いたのが少し意外でしたが、
黒のコウにしたのは正しいということになります。
では、コウの解消はどうだったかというと、これは明らかに早い。
もう少しコウを争ってもいいし、コウ材に自信がないのなら黒1の受けのあと
白2のコウ取りに黒3(△)から当てて黒9までで生きはある。
ただ白に10と回られると形勢少し悪いと思う。
ヨセでのミス
最後に実戦でのヨセのミスを1つ。
小ヨセの途中で白△とハネた手は後手で小さく。
白1とケイマするべきだった。
黒が抵抗したとしても白7程度までで、中央についた黒地を少し減らせた結果になる。
実戦はここに着いた黒地で極微の形勢となってしまっているので、
中央のここをしっかりヨセていれば白に数目残る碁だった。
コウダテから下辺を抜き、望外の利を得て、手堅く打っていたつもりだったが、
やはり震えてしまって、ヨセ方が甘かった一局である。
最大のミスは最後の不要な手入れである。
不要な手入れで勝ちを負けにすることがないように、もっとしっかり打ちたい。