前回九子局卒業に向かうための心得を解説しました。
今回は実践してみることについて解説します。
大切なのはまずは基本を身に着けるということです。
今回は基本に乗っ取った守りを重視した打ち方を解説していきます。
九子局において最初に学ぶべきこと
九子局開始時盤面は全部黒です。
しかし初心者が実際に打ち進めていくと、少しずつ白の陣地ができたり
気が付いたら自分の石が取られて大きな白地ができたりと
なかなか上手に陣地を作ることができません。
そこで九子局の置き碁で最初に覚えるべきことは
カカリに対する基本的な受け方と地をどのようにとっていくかということになります。
カカリに対する基本的な受け方
まずは素直に受けてみましょう
基本中の基本は白のカカリには丁寧に受けることを最初に覚えましょう。
白1のカカリにも白3のカカリも、
どちらも黒2・4と素直にコゲイマで受けます。
よく九子の置き碁はもっと積極的に動くべきと解説されますが 基本ができるようになった後の応用として行うべきです。 まず大切なのは基本の理解が大切です。 応用はこの基本的な打ち方でしっかり勝つことができるようになってから ゆっくりと考えればよいのです。 さて黒4まで進んで盤面がどのようになったのが考えてみましょう。 白1・3と上辺に白石が2つ打たれたことにより上辺の星の黒石が少し不安定ですが 黒が受けた方面(この場合だと左辺の上方と右辺の上方)は 黒の地が付きやすい状態になっています。
辺の陣地の固め方は鉄柱を使おう
盤面進行して焦点は左下隅の折衝です。 コゲイマカカリから滑って開く定石が進行中です。 白7のスベリには黒8としっかり三々に受けて左下隅の地を確保します。 白9のヒラキには黒10とここでしっかり鉄柱を打って今度は左辺の陣地を確保します。 これにより左辺に20目くらいの陣地が見込めるようになりました。
ツケノビ定石の活用
次に右下に進み、今度はツケノビ定石を用いてみましょう。 白11のコゲイマに黒12とツケて白13のハネに黒14とノビます。 白の石にツケてからノビるのでツケノビ定石。初心者が最初に教わる定石の1つです。 難しく考えず基本通りに白15のノビには黒16と押さえて17と相手が守ったら 自分もしっかり黒18と断点を守ります。
このあたりで一度状況を把握してみる癖をつけよう
形勢判断はとても重要な要素になります。 もちろん正確に何目と計算は最初はできませんが 自分と相手の陣地がどんな感じになっているか お互いの石の中で不安定になっている石がないかという状況把握ができるようになると その後の進行の目安になります。 右下の折衝後の状況把握。 左辺は黒の陣地、右上の黒の陣地。下辺もかなりの黒の陣地が見込めそうです。 逆に上辺と右辺の黒石が周囲に味方が少ないので少し不安定です。 そういう状況のところに白19と上辺の石にボウシしてきました。 この辺の石にボウシされるのは九子局を突破する上での 1つの課題になります。 これについては次回解説します。
コメント
黒2は1間に受けるべきでは。
>>もみじさん
返信が遅くなって申し訳ありません。
ご質問の黒2は一間に受けるべきというのは正しい打ち方です。
ただこの記事だと初級者を対象と解説していたので
打ち込みで戸惑わないようにあえて小ゲイマ受けで説明していました。