三々定石ー基本形と考え方

初心者が最初の覚える定石といえばツケノビ定石と三々定石でしょう。
ツケノビ定石は石の形の基本や強弱を学ぶために覚えます。

では三々定石はどのような意図で教えられるのでしょう?

三々定石の基本形

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相手の隅を荒らすのによく用いられるのが相手が星の場合は三々へ入ることです。
初心者は星に打ったことによりこの隅は自分の陣地だと考えてしまいます。
しかし星に一着打っただけでは隅は必ずしも自分の陣地ではないのです。
星というのは中央への発展力はありますが、反面足元の三々へ相手に潜られた場合は
隅に対しては必ずしも強くはないのです。
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隅の着手が星の一着だけの場合、相手に三々に入られた場合は
隅の陣地は諦めるしかありません。

白1と相手が三々に入った場合、黒は2もしくは3へと押さえるのが基本です。
白は相手に押さえられた反対側へノビを打ちます。
黒は三線をこれ以上白に行かせたくないので黒4とハネて頭を止めます。
白は生きるために白5と二線へハネます。

黒6白7と一本お互いにもう1つノビて黒8と必ず3つ目のノビを打ちます。
ここで黒は白9とハネられるのを嫌って黒8で黒9とハネてはいけません。
白に8とハネられてしまっては黒が大変悪い状態になってしまいます。

二線を這っても陣地は1目しか増えないので白は生きるための最小限のノビを打った後は
今度は反対側へ白9とハネます。この手も根拠確保の為に大切な一手です。
黒10と白をこれ以上辺の方へ行かせないためにハネて止めます。
白11としっかりと守って白は生きを図ります。
黒は12と断点を補って一段落です。

結果としてどうなったの?

この場合、黒は隅の陣地を白に取られましたが
下辺から中央に発展しそうなしっかりとした厚みを作りました。
隅を白に取られたことは気にせずに
この厚みを活かして下辺から中央へ10目以上の陣地を作ることを目指します。

白は10目ほどの陣地は手に入れました
しかし、代わりに黒に作らせた厚みを大きな陣地にさせないように
気を付けなければいけません。

三々定石の基本図から初心者に学んでほしいこと

初心者に三々定石を教えた時に学んでほしいことは3つあります。

1つ目は、隅の星に1つ打っただけではそこは自分の確実な陣地ではないこと。

2つ目は、逆に相手が打った星も自分が三々に入っていけば
逆に自分の陣地にすることもできるということ。

3つ目は、代わりにできた厚みを活用することで
辺から中央へ大きな地模様をつくれるということ。

もちろん三々定石もこの基本形を覚えただけでは万能ではありません。
これは三々定石だけにいえることではなく
定石というものは周囲のほかの石の状況によりその良し悪しが変わります。
ですので、周りの状況を見極めてその状況にあった定石
選択しなければなりません。

ですので基本形だけではなく変化図も少しずつ覚えていきましょう。

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