今日は整地について簡単に解説してみます。
ネット碁しかやったことがないという人も結構いると思いますが、
そういった人達は、整地って何?という人も多いようです。
整地とは
終局後、双方の地を数えやすく作る作業のことです。
実際の手順は以下の通りです。
- 対局者双方が手がないことを確認して終局の確認をする。
- ダメをすべて詰める。
- 盤上から死に石を取り除く。
- アゲハマを相手の地に埋めて、数えやすいように整地を行う。
- 整地後、地合いを計算して勝敗を確定する。
では、これらの手順を実際にやっていってみます。
上の図が終局図です。
1の双方パスで終局の確認をしたところです。
ネット碁でいうと双方パスですね。
この段階では、まだ△の地点が駄目で残っているので最初にこちらを埋めます。
埋めた図がこちら。
2のダメをすべて埋めたところです。
リアル碁ではこの状態が終局になります。
この状況で、ネット碁などでは、
コンピューターが自動的に双方の地とアゲハマ・コミを足して
どちらが何目勝っているかを判定してくれますが、リアル碁の場合は
これらを当然対局者が手動でやります。
その3、盤上の死石の取り上げです。
まずは、盤上の死んでいる石を取り上げます。
今回でいえば白△の2子が当てはまりますね。
その後、双方のアゲハマで相手の陣地を埋めます。
今回は黒白ともに5子です。
埋めた図がこちら。
ここがその4の前半で、アゲハマを埋めた場面ですね。
便宜上、この解説ではアゲハマを埋めた状態とその後の整地を分けていますが、
実際は、3と4は特に区切っては行わず、そのまま整地をします。
さて、この状態では、どちらが何目かパッと見ではわかりませんね。
ここから、このわかりにくい地をわかりやすい地にしていくのが整地です。
整地の仕方(数えやすい地の作り方)はいくつかありますが、これは後日解説します。
整地が終わった形がこちらです。
その4の後半、整地を行った場面です。
双方の地を計算してみましょう。
黒地 上辺20目+左下20目+右下10目+左辺10目+中央4目で全部で64目です。
白地 右辺20目+左上隅10目+左辺10目+中央10目+中央上10目+左辺中央に1目で61目です。
ここにコミを6目半足して計67目半ですね。
結果 黒64-白67.5=白の3目半勝ちとなります。
整地の際の地の作り方などはまた後日に解説します。